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ごあいさつ

 

(財)全日本剣道道場連盟会長
日本剣道少年団指導本部長
松永光

 

本日ここに少年少女剣士の代表の皆様が剣道を学び、また剣道少年団活動を通して考え、体験したことを発表されることは、大変意義あることと思います。
少年少女剣士の皆様が、剣道を通じて二十一世紀を担う青年として心身共にたくましく、且つ豊かな心をもった人間に育つことは日本の繁栄と世界の発展にとって大切なことであります。このことは、剣道の理念が定めている人間形成という目的に合致するものと思います。
剣道で培った精神をもって社会に奉仕し、各国の少年剣士と交流を行うことで地域社会や外国とのつながりを持たせることが剣道少年団の目的であり、当連盟が力を入れて指導しているところであります。先の阪神大震災後の青少年のボランティア活動は、国民の刮目するところであり、又、今回の北陸の石油流出事故といい、奉仕活動の大事さを痛感するものです。
皆様が平和で、安全に生活できるのは、周りの人々と助け合い、各国が相互に理解し協力しあっているからであります。この事実を認識確認することは大切なことであり、社会生活をしていくために必要不可欠なことです。今後は益々国境のない時代となり、世界はひとつになると思います。だからこそ社会とのつながり、相互理解、援助協力が重要になってくるのです。
本日発表される内容を拝見すると、社会とのつながりによって感じたこと、剣道精神をどのように自分なりに苦労して培ってきたかを知ることができます。道場主並びに指導者は、少年達が稽古から学び、そして得ようとしている剣道精神を更に指導されると共に、社会性を高めるよう導いていただければと思います。そこに剣道少年団活動の意義があるからです。また、常に社会生活に関心を持ち、一人一人が平和で明るい社会生活をおくれるように努めることは、次代の社会を造る根本だと思います。
本日は著名な諸先生に審査員となっていただき、ご指導下さいます。代表者は元気一杯発表して下さい。論理的に考え、文章に表し、そして主張することは、社会生成のもとであります。本日見学された多くの剣道少年団の諸君も、耳を傾けて心で聞いて下さい。日本国内はもとより、世界の国々の少年とも剣道を通じ、またこの様な体験発表をとおして意見の交換ができることを夢みています。
最後に本日が、参加者全員にとって有意義で、よき思い出の日であるよう望み、私の挨拶と致します。

 

 

 

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